楽譜を眺める


昔のことです。
私がまだこの教室を始める前にいたヤマハの教室での大人の生徒さんのお話。
その方は楽器を持っていらっしゃらなかったのですが、ピアノを弾きたくてお教室に入会されました。
確かキーボードも持っていらっしゃらなかったと記憶しています。
始めのうちは初見だけで(初めて見た曲をその場で直ぐに弾くこと)なんとかレッスンを行っていましたが、だんだんと曲が難しくなるとそれも難しくなってきました。
そこで試しに楽譜を眺めてきて下さい、という宿題を出してみました。
そうしたら、なんと!!弾けるようになっているのです!!
これは私も驚きました。
その後も眺める(読むのではなく眺めるのです)という宿題はして下さって、そこそこ曲が弾けるようになりました。
勿論指を動かすだけで曲になるわけではないのでその先は難しいのですが、ある程度のところまではなんとかなるようです。
眺めることがどう脳に影響を与えて弾ける、に繋がるのか分かりませんが、以来練習があまり出来ない時や本番前に気持ちを落ち着けたい時などは眺めるだけ、の宿題を出しています。
今はどなたにも88鍵の楽器を用意していただいていますが、楽器の用意が間に合わない時には眺めていただいています。
それにしても人の能力は計り知れませんね。

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