練習に関するお話が続きますが、本日も。
音を出すには指で鍵盤を下げますが(打鍵と言います。叩くとは決して言わないで下さい)意識がそこで終わっていませんか?下げたら上げるまでが一つの動きです。どのタイミングで鍵盤を戻すかで音の長さが決まります。長い音符が書かれているのに直ぐに上がってしまったり、休符があるのにいつまでも伸ばしていたりしませんか?特に次の音、隣の音を弾いているのにまだ前の音が残っていたりしていませんか?隣同士の音は実はあまり仲がよろしくないのです。それが同時に鳴ると濁ります。勿論緊張感を出すには必要な組み合わせなのですが。でも濁らせないようによく聴いて下さいね。
弾くことに集中しすぎるとどうしても聴くことが疎かになってしまいます。一生懸命弾いていたらそうなることはわかります。でも少しだけでも聴こうとして下さい。聴ければいい弾き方をしているのか、綺麗な音で弾けているのか、音は揃っているのか、音のバランスはいいのか、自分で分かるようになります。そして直せるようになります。いい音が出せるようになったら、それだけで気持ちが明るくなりますよ。
指の上げ方も大事。ふわりと上げたら溶けていくように音が消えます、バッサリ切るように上げればかっこいい感じ。どんな音で弾いたらいいのか考えて、上げ方まで考えて弾きましょう。
ピアノは指だけで弾いてはダメですよ!口先だけでものを言っているのと同じことになってしまいます。言葉に表せないことを音にする、そんな気持ちでぜひ弾いて下さい。
大事なことなのでもう一度。指は下げたら上げるまでが一つの動きです。そしてよーーーーくご自分の音を聴いてくださいね。