ハーモニー


「調和」を表すハルモニアが語源です。
音楽の三大要素、リズム、メロディー、ハーモニーの一つですね。
調和はバッハを抜きに考えられません。

以前に受けた講習会(バッハについてです)で講師の先生が、「バッハの音楽は宇宙の摂理だ」と仰っていたのが心に残っています。
星は動いていないように見えても実際はものすごい速さで動いている。沢山の星がぶつかるこのなくものすごい速さで動いている。バッハの音楽はそれに似ている。
バッハが用いた作曲技法の説明の中での話と記憶しています。

バッハはいわゆるメロディーと伴奏の形ではなく、ある短いテーマを音の高さや形を変え何層にも重ねていくスタイルを多く残しています(説明が簡単すぎ!本当はもっと深い)。
曲の中のあちこちに隠れているテーマを正しく見つけ出すことは、ゲームのようで見つけられると楽しいですよ。

テーマが少しずれながら重なって偶然のようなハーモニーが生まれる。計算しているのか、いないのか、どう作曲していたのかわかりませんが、そこで生まれるハーモニーは言葉に出来ません。
弾けば弾くほど凄さを感じます。
(でも私が弾くと摂理も秩序にも程遠い)
まさに宇宙。
ハーモニーは作るものではなく、もともと存在するものなのかもしれないと思います。

ハーモニーで宇宙は満たされているはず。宇宙の一部である地球もハーモニーを奏でているはず。
不協和音に聞こえることが起きてもどこかでバランスをとり、安定したハーモニーを取り戻そうとしているはず、と信じたい。
世界で起きていることを見聞きするとそう思います。

寒くなって晴れた夜空を見上げるとオリオン座が美しく見えます。
ずっと以前は今見えている光は私が産まれる遥か前に発せられたのだ、と宇宙の広さに思いを寄せていましたが、今はそれに加えてバッハが頭に浮かびます。

世界が心地良いハーモニーで満たされますように。


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