フェルマータ


音を伸ばす時に使う記号です。約2倍なんていう言い方をしていた時もありますが、実際は伸ばす、というより止まるという意味です。
イタリアではバス停にフェルマータがあるそう。
バスが止まる場所ですからね。
その音を出したまま止まれば音が伸びているようになりますね。

でも、止まる伸ばすでは感じ方が全く違います。
聴こえ方も違うはずです。
曲の途中で止まると緊張感が生まれ、注意を引くことができます。
次にどんな音楽が展開されるのだろう、と。
曲の最後であれば、余韻が生まれます。
音と時間と空間が一つになっていく様は何とも言えない幸せを感じます。


音楽は緊張と弛緩で出来ています。
緊張を生み出すのはメロディーと和音だけではありません。休符や間も強い緊張を生み出します。
では、フェルマータではどの位止まっていればいいのでしょう。
何秒?なんて音楽的ではないことを考えないで下さいね。
曲の中に入れば、自然に程よく止まることが出来ます。
大雑把と思われるかもしれませんが、感じて下さい。
心配せず、感じていたら素敵なフェルマータで演奏できます。
感覚も育てていきましょう。
思い切って下さいね。

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